YZF-R1はモデルチェンジが早く年式によって大きくスタイルや性能が異なります。
どの年式がおすすめなのか?
元バイク屋の僕が解説していきます。
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YZF-R1のおすすめ年式はこれだ!2009年〜2014年式 YZF-R1
個人的に最もおすすめなのは2009年~のYZF-R1です。
”でめきん”と言われたヘッドライトが特徴。発売当初は違和感がありましたが、今見るとかっこいいなと。月日が経過すると見方が変わるものですね。
エンジンはクロスプレーンコンロッドを採用したモデル。不等間隔爆発が特徴でエンジンを掛けるとまるでV4のような音がします。
一般の並列4気筒エンジンとは異なり爆発のタイミングが不等間隔なので音がばらけて聞こえるんですよね。
この不等間隔爆発によりトラクションを掛けやすい(タイヤの回転が地面に伝わりやすくなる)ので、より速く走れるんですよね。
YZF-R1 2009~2014年式の中古相場
YZF-R1は中古相場も落ち着いており比較的中古を買いやすいのもおすすめポイント。
大体70~150万ぐらいで推移していますね。特に2009年頃の国内仕様はかなり安い印象。
180km/hでリミッターが掛かるのはデメリットですが、街乗りやツーリングにしか使わない人にとってはちょうど良いかも。
サーキット走行する人にとっては物足りないと思いますが。
この次のモデル(2015年以降)は価格がグッと上がります。
当時の新車価格が230万~。新車が高ければ中古も引っ張られて高くなります。2023年現在でも160~200万ぐらいで推移しているので、気軽に買える1台ではありません。
中古相場が落ち着いていて買いやすいというのも2009年~2014年式のおすすめポイントです。
YZF-R1の年式別特徴
初期型のYZF-R1。今のYZF-R1と比較すると完成度は低いですが、それでも150馬力を発揮しています。当時のリッタークラスでも他社と比較を取らない名車。
YZF-R1は、「ツイスティロード最速」を目指して誕生。公道での優れた走行性能を追求しているのが特徴。R1はコーナリングマシンとも言われていますが、寝かし込むことについては他のバイクよりも数段優れている印象。
ホイールベースはやや長めに設定されていますが、全体のバランスが良くコーナーリング性能は一級品。
150馬力
初期型が出てから2年でモデルチェンジ。ぱっと見は大きく変更している感じではありませんが、細かいところも含めれば実に150箇所以上の改良を加えています。
同時期にモデルチェンジしたXJR1300Rもそうですが、この時期のヤマハはスタイルそのままに中身を大幅改良することが多いですね。実際に乗り比べてみると走行性能が全然違います。
エンジンは変わらず150馬力。
再び2年周期でモデルチェンジ。このモデルの大きな変更点は負圧式のキャブレターからサクションピストン付きのインジェクションになった点。
平成18年の排ガス規制をクリアするためにインジェクション化するバイクが多かったのですが、YZF-R1はもっと早い段階でインジェクション化したんですね。
燃調はレースの世界では成績に大きく影響するので、当時最新の技術を使って他のバイクよりも早くインジェクション化されました。
インジェクションといってもキャブレター車らしさも残した乗り味なのが特徴。
馬力は152馬力。
センターアップマフラーを採用し、バンク角を稼いだりマスの集中化に寄与するスタンスに変更。よりコーナリング性能を高めていますが、シート下が熱くなりやすいという欠点も。
エンジンはショートストローク化し172馬力まで拡大。排気量はほぼ変わらなくても技術の進歩でパワーを高めることは可能なんですよね。
172馬力。
バルブが5バルブ→4バルブに変更になったモデル。
元々YZF-R1はエンジンヘッドのバルブが5バルブでした。当時はこの5バルブが吸排気効率が良いと考えられていたのですが、パーツ点数が増えたりエンジンの重量が重くなるといったデメリットもありました。
そこで2007年式からは4バルブに変更。出力を落とさずに軽量、コンパクト化に成功しました。
バルブだけでなくYCC-T(電子制御スロットル)、YCC-I(可変式ファンネル)などの最新技術も惜しみなく投入。
フロントブレーキは4potから6pot化。より制動力が高くなったキャリパーを装備。
エンジンは4バルブ化の影響もあり178馬力まで出力が上昇しました。
冒頭でおすすめした”でめきん”モデルです。デザイン的な好き嫌いはあると思いますが、個人的には好きでおすすめしたいモデルです。
このモデルはなんといってもクロスプレーンコンロッドのエンジンが特徴。不等間隔爆発で絶妙にばらけたエンジン特性がこれまでのYZF-R1と大きく違った点です。
逆輸入車は182馬力、国内仕様は145馬力。
でめきんのヘッドライトからLEDヘッドライトに変更してフロントフェイスが大きく変わったのが2015年型の特徴。
ヘッドライト周りだけでなく、エンジンや電子制御も大きく進化しています。
特に優れているのがIMUと言われる6軸センサー。ピッチング(前後の挙動)、ローリング(横の挙動)、ヨーイング(上下の挙動)をコンピューターで厳格に管理。
走行状況に応じて適切にコンピューターが介入してくれるようになりました。
性能は格段に上がっているのですが、開発や生産コストが上がっている影響もあり、通常モデルでも200万オーバーになってしまいました。
元々国産のレーサーレプリカは性能の割に安いと言われ続けていたので、この金額は妥当なのかもしれません。
馬力は大幅アップの200馬力。
2009年に国内仕様が出て以来しばらく逆輸入車ばかりでしたが、2022年になって国内仕様が発売されるようになりました。
昔のように国内仕様だからといって馬力が抑えめになるということはなく、200馬力の余りあるパワーを存分に楽しめます。180km/h制限はありますが、行動で走る分にはリミッターが作動することはないでしょう。
価格は相変わらずの200万オーバーですが、性能を考えれば妥当な金額かなと。
国内仕様200馬力。
まとめ
YZF-R1のおすすめの年式と各年式による違いについてまとめました。
個人的におすすめしたいのが2009年式~のモデル。
クロスプレーンエンジンを採用して性能的にも申し分ないのと、中古相場もそこまで高くなくコスパが良いのがおすすめポイントです。
どの年式を選んだとしてもコーナリング性能は申し分ないので、ワインディングを本気で楽しみたい方はYZF-R1に乗ってみてはどうでしょうか?