バイクの逆輸入車とは?
国産との見分け方は?
違いは何?
今回はこの疑問にお答えします。
バイクの事をあまり知らない方は、逆輸入と言われてもピンとこないですよね。
- 逆輸入車と特徴
- 逆輸入車の見分け方や違い
- 逆輸入車のメリット・デメリット
逆輸入?国産バイクと何か違うの?
違うよ。順番に解説していくね。
ちなみに、外車についてはこちら。
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バイクの逆輸入車とは?
通称、逆車とも言われます。
逆輸入車は主に2つのパターンがあります。
- 1つ目は国産メーカーのバイクを海外で海外向けに生産し、輸入したバイク
- 2つ目は国産メーカーがバイクを国内で海外向けに生産し、海外に輸出した後に、再度輸入したバイク
簡単に言うと、
海外向けの国産バイクを日本で販売
すれば逆輸入車になります。
国産バイクと逆輸入車の見分け方
ぱっと見、国産バイクなのか逆輸入車なのか違いが分からない場合があります。
ヤマハのロゴが付いているけど逆輸入車なの?
分かりにくいよね。
こちらでは、逆輸入車か国産バイクかの見分け方についてまとめていきます。
- コーションラベルが外国語
- 車体番号が長い(17桁)
- 車検証の型式指定番号、類別区分番号
- US(アメリカ)仕様のサイドリフレクター
①車体に貼られているコーションラベルが外国語
車体に貼られているコーションラベル
(注意書きやタイヤの空気圧、サイズ等が書かれています)が外国語です。
②逆輸入車の車体番号が長い
車体番号が長ったらしいのが特徴です。
全部で17桁でハイフンが無いです(一部例外の車種もあります)
例えば、
ホンダの逆輸入車はJH…から始まります。(JはJAPAN、HはHONDA)
カワサキの逆輸入車はKA…から始まります(JはJAPAN、KAはKAWASAKI)
こんな感じで17桁が刻まれています。
③車検証の型式指定番号、類別区分番号
車検証には、型式指定番号や類別区分番号が記載されています。
画像の赤枠の部分です。
逆輸入車は、型式指定番号や類別区分番号が空欄です。
この2つは国産車で寸法が変わった場合も空欄になります。
見分けるポイントとしては車体番号やコーションラベルの方が間違いは少ないです。
④US仕様のサイドリフレクター
逆輸入車との見分け方としては弱いですが、サイドリフレクターも1つのポイントです。
US(アメリカ)仕様だとサイドリフレクターが付いています。
あちらでは必要なものですが、日本では不要です。
外してしまっても問題ありません。
YZF-R25のサイドリフレクターは外しても問題無いよ。
そうなんだ!
インドネシアで製造されてから日本に入ってくる関係でサイドリフレクターが付いているんだよね。
そうだったんだ。
バイクの逆輸入車のメリット3点
リミッターが無い
騒音規制も無いから馬力も出ている
国産車には無いラインナップが多数
①リミッターが無い
逆輸入車にはリミッターがありません。
一部車種には300km/hのリミッターが掛かっていますが、サーキットで思いっきり回さないとそこまで到達出来ないでしょう。
むしろ、そんな速度を公道で出しちゃダメです。
・・・といっても出す方は居ますが・・。
②騒音規制も無いから馬力も出ている
2014年以前の国産バイクは、日本仕様のバイクは馬力が抑えられていることが多いですが、逆輸入車は基本フルパワーです。
年式や仕様国で出ている馬力は異なりますが、国産車と比べたら圧倒的な馬力が楽しめます。
これは逆輸入車に乗る楽しみの1つですね。
とにかく速いバイクに乗りたい方にはオススメ!
③国産バイクには無いラインナップが多数
国産バイクには無いラインナップがたくさんあるので、逆輸入車を視野に入れることで豊富な数のラインナップから自分が欲しいバイクを選ぶことができます。
例えば、スーパースポーツであれば国内4メーカーから出ています。
- ホンダからCBR1000RR
- ヤマハからYZF-R1
- スズキからGSX-R1000R
- カワサキからZX-10R
年式によっては国内仕様も出ていますが、ラインナップの数では逆輸入車の方がたくさん出ています。
YZF-R1乗りたいなぁ。
2009年式~の時は国内仕様があったけどね。基本は逆輸入車がほとんどだね。
バイクの逆輸入車のデメリット5点
- 馬力の恩恵が少なくなった
- メーターがマイル表記の場合も
- 新車購入時はナンバー登録までの時間が掛かる
- 逆輸入車の新車を買う場合、諸経費が高い
- パーツの入荷までの納期が長く掛かる場合もあり得る
①馬力の恩恵が少なくなった
2014年に騒音規制が欧州規制と共通化された後、国内仕様と逆輸入車の馬力の違いが無くなりました。
わざわざ逆輸入車を買わなくても、充分に馬力のある走りを楽しめるようになりました。
ハヤブサが国内仕様でも197馬力か。
②メーターがマイル表記の場合も
US(アメリカ)仕様や、UK(イギリス)仕様の場合メーターの表記がマイル表記になります。
(一部車種は併記されたり、切替可能です)
日本人としてはキロ表記の方が慣れているのでマイル表記だといちいち計算しないといけませんからね。
ちなみに、
1 マイル = 1.6093km/hです。
約1.6倍です。
例えば、
60マイルで走っていれば96.5606km/h。約100km/h出ています。
100マイルなら160.93km/h。約160km/h出ています。
たまに勘違いしたまま乗ってしまって
「やけに速いと思ったらよくよく考えたらマイル表記だったわ~」
と笑いながら話している方がいますが、普通にスピード違反です・・笑
よく見掛けます。大型バイクに乗る時は気をつけましょう。
③新車購入時はナンバー登録までの時間が掛かる
とにかく一番最初の車検を通すまでに時間が掛かります。
陸運支局やバイク屋の都合にもよりますが、大体1~2週間ぐらい。
なぜなら、逆輸入車は車検証も無ければ、メーカーからの完成検査証も無いです。
逆輸入車は輸入車なので、日本国内で車検を取っていいかの許可を得る必要があります。
それを事前審査書類というのですが、以下の書類を揃える必要があります。
- 通関証明書
- 譲渡証明
- 諸元表
- 排気ガス試験成績表
- 車体の写真
大体5mmぐらいの厚さの書類です。
そんなにあるのか。
僕が働いていたバイク屋では雛形がほぼ出来上がった状態で運ばれてくるのでそんなに大変では無かったです。
ただ、個人経営の小さなショップや個人輸入した方は最初から全て書類を作成する必要があります。
これらの書類は申請してから実際に車検を通せるようになるまでにどうしても時間が掛かります。
陸運支局にもよりますが大体1~2週間ぐらいが一般的です。
書類不備があったり、陸運支局の仕事が遅いともっとかかる場合もあります。
陸運支局によく催促に行きましたよ。
検査官の検査中は書類の中身を見る時間が無いので
検査時間終了後に「あれが足らない」「これが足らない」
という電話をしてきます。
事前審査書類のチェック項目は多岐に渡るので、検査官自体も見落としに気付かなくて後から再度記入漏れを指摘されたりします。
二度手間、三度手間になりながら通す事が多かったです。
もー、何回も足を運びましたよ。
実際にあった一番遅い時は3週間ぐらい掛かりました。
あの時はお客様から何度も催促されて、陸運支局に何度お願いしても「出来たら連絡します~」の不確実な返事しか貰えなくて本当にイライラしました。
④逆輸入車の新車を買う場合、諸経費が高い
新車で逆輸入車を買う場合は諸経費が高くなります。
なぜなら一般の国産車とは違い、車検を取るまでにやらなければいけないことが以下のようにたくさんあるからです。
- 事前審査書類の書類作成代や手間が掛かる
- バイクを日本で組み付ける必要がある
- 日本の排ガス規制に適応しているか、検査
事前審査書類の書類作成代や手間が掛かる
先ほども少し触れましたが、事前審査書類の書類作成代や手間が掛かかります。
先ほど5mmぐらいと書きましたが、ちょっとした本です。
諸元表や車体の写真等、事前審査に必要な情報は多岐に渡ります。
バイクを日本で組み付ける必要がある
逆輸入車はバイクの状態として輸入されるわけでは無く、
パーツごとに木箱に入れられてバラバラの状態で輸入されます。
日本に着いたらそれを組み付ける必要があります。
また、日本国内ではヘッドライトの常時点灯化やウィンカーの位置など日本の法律に合わせて整備し直す必要があります。
日本の排ガス規制に適応しているかの検査
日本の排ガス規制に適応しているか、検査する必要があります。
車検を通す時に検査します。
お店にもよりますが、車検を通すのに必要な書類、作業と、自賠責保険や重量税を含めると、最低限の諸経費だけで10万は超えてきます。
お店によっては20万近く掛かる所もあります。
安くないんだね。
国産車では無いのでどうしても余分に掛かってしまう費用が発生します。
⑤パーツの入荷までの納期が長く掛かる場合もあり得る
逆輸入車とはいえ国内にパーツが有るケースが多いです。
大体のパーツはすぐに入荷しますが、海外にしか在庫が無いような場合は入荷までの時間が掛かります。
外装品や普段なかなか交換しないようなパーツはその傾向があります。
大体すぐに対応出来ますが、車種やパーツによっては海外取り寄せになってしまう場合もあります。
バイクの逆輸入車見分け方まとめ
リミッターが無い
騒音規制も無いから馬力も出ている
国産車には無いラインナップが多数
馬力の恩恵が少なくなった
メーターがマイル表記の場合も
新車購入時はナンバー登録までの時間が掛かる
逆輸入車の新車を買う場合、諸経費が高い
パーツの入荷までの納期が長く掛かる場合もあり得る
日本に逆輸入されているバイクの多くは大排気量のスポーツタイプのバイクです。
もちろん逆輸入車のデメリットもありますが、それ以上にメリットも大きいです。
本気でスポーツ走行を楽しみたい方にはオススメです。
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